24話 水の都で心に秘めた想いを綴る
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彼の隠された過去
あなたへの信頼
どれも偽りじゃないよ
さぁ、手を差し伸べよう!
「よう、あんたたちか。俺のジェイドを連れまわして帰しちゃくれなかったのは」
玉座に腰を下ろし、肘置きで頬杖をつくピオニーはいきなりそう切り出した。私とジェイドはピオニーの脇に並んで控えている。街にルークたちを迎えに行った際にルーク、ティア、ナタリアにはまあ三人が三人に怒られました。何であんな無茶をしたんだ!?また倒れたかもしれないのよ?術が使えるようになっていたのなら仰って下さい!!と三者三様に……それにはごめんなさいと謝れば、
「心配したけど、無事で良かった」
と言われた。ティアとナタリアは完全に怒ってたけど、ルークは少し泣きそうな顔をしていた。ルークは本当にアラミス湧水洞で再会して以来、私に対してすごく心配性になってるような気がする。私は私でルークの方が心配だけど。まだみんながみんな認めているわけではないし。その事は後で考えよう。今はそんな場合ではない。
「こいつ封印術なんて喰らいやがって。使えない奴で困っただろう?」
「い、いや……そんなことは……」
楽しそうに笑いながら言うピオニーにルークは戸惑い言葉を濁す。気持ちは分からないでもないけど。マルクトの皇帝がどんな人物かなんて知らないし、まさかこんなフランクな人だとは思わなかっただろう。もっと威圧感があり厳格な人物だと想像していたかもしれない。
「陛下。客人を戸惑わせてどうされますか」
「ハハっ、違いねぇ。アホ話してても始まらんな。本題に入ろうか。ジェイドからおおかたの話は聞いている」
ジェイドは溜息を吐きつつ諫めればピオニーは声を上げて笑ってすぐに表情を引き締めた。先ほどの軽薄そうな姿は消え、威厳に満ち溢れたマルクト皇帝の姿に変わった。