23話 私と陛下と懐刀…
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「はっ。その者ら大佐を待っている際に不審者を発見し追ってきたと言っております。仲間の一人が負傷しているようです」
「ジェイド」
ピオニーがちらりとジェイドを見る。そのジェイドは私を見る。ちょうど今話していたこと。それを私が見事に言い当てた……と言っても知っていたことを話しただけだけど。
「フリングス将軍がそちらに向かってます」
「分かった。下がれ」
報告を終えた兵士はもう一度敬礼をして部屋を後にする。来ないようにいってもやっぱり追って来ちゃったんだね。そう簡単にユリアの残した『預言』という名の『シナリオ』は崩せない。変わっているのは微々たる事。それでも犠牲にならなくてもいい命が助かっているのは事実だから喜んでいいところだろうけど。
「あなたの言ったとおりになりましたね」
ジェイドが私の肩にぽんっと手を置く。それに対して私は返事をすることが出来ずに苦笑いを浮かべるしか出来なかった。
「では、私たちは迎えに行きますよ。真咲」
「はい」
そろそろグランコクマに入った頃だろう。傷心のルークはティアが慰めているはず。
「んじゃ、また後でな」
部屋を後にする私たちをピオニーが片手を挙げて見送ってくれた。ルークの元に向かう途中でジェイドが「この事は三人の秘密ですよ」と言われ頷く。話すことが怖かったのに、話してしまえば不思議と心は軽くなった。秘密を共有してくれる人がいるのはとても心強かった。
不安が安堵に変わる
良き理解者が二人
些か不安もあるけど
それでも
何か救われた気がした