23話 私と陛下と懐刀…
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「それで?」
「えっ?ああ…さっきの兵を襲ったのは六神将のシンクとラルゴです」
急に真剣な表情を浮かべるジェイド。その切り替えの早さには驚かされたがともかく現状を説明しなくてはいけない。
「…六神将」
「みんなはたぶんじっとしてないで兵士を斬った者を追って森に入っていくんです」
これから起こるだろう事……いや、すでに起こっているがジェイドとピオニーはまだ知らない。これが、私がこの物語を知っているという証。
「森の出口付近でラルゴと対峙しているときにガイが隠れているシンクのカースロットで操られてルークを襲います」
「…ガイ、ですか。それで?」
話す私に「ガイ」を強調するように問うジェイド。ルークの親友のはずのガイが?なのかそれとも彼の正体を知ってなのか……両方なのか。ともかく私は頷いて話を続ける。
「はい。カースロットは術を施された者の理性を麻痺させて心の奥底の欲求を解放して操るもの……ジェイドさんならガイがルークを襲った理由が分かりますよね?」
術の説明とともにその真理を問うがジェイドは何も言わない。沈黙を肯定と取っていいのだろう。一旦、息を吐き更に続ける。
「戦闘の途中でマルクト兵に見つかってシンクたちは撤退しますが、ルークたちは……」
そこまで言ったときだった、再び扉がノックされたのは。話を中断し、その扉の方へと顔を向ける。
「入れ」
ジェイドが短く返事をすれば、扉をかちゃりと開け「失礼します」と一度敬礼をしてから一人のマルクト兵が入ってきた。
「伝令。テオルの森にて侵入者を捕らえました。その者らはカーティス大佐を待っているとのことでした」
「それで?」
この兵士の言葉で「侵入者」はルークたちのことだろうと判断したのか、ピオニーは続けるように促す。