23話 私と陛下と懐刀…
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「もう決定したことだから覆ることはないが、今回の昇進はアクゼリュス救援に行って崩落に巻き込まれ殉職した……それで二階級特進だ」
「おや?私は?」
私の昇進の経緯を思い出しながら話しているとジェイドが話に入る。
「……お前は殺しても死ぬような奴じゃないし、昇進は断り続けてただろう」
ってことは私は死んだと思われてたの?何か複雑なんだけど。いや、いや普通なら死んでる。あの高さから落ちたら生き残るなんてまず無理だ。
「だから今日からは霧島少佐だ」
さっき初めて自分の階級が中尉って知ったばかりなのに今度は少佐って……今日って一体。
「わかりま……きゃっ!?」
「真咲!」
分かったと返事をしようとした時、ぐらっと地面が揺れた。それが地震だと分かったのはその揺れでよろけそうになったのをジェイドが支えてくれたからだ。
「大丈夫ですか?」
「はい……あっ!」
地震が起こったという事は……たぶんルークたちは。それが分かっている私が声を荒げるとジェイドが「どうしました?」と顔を覗き込んでくる。何かあったのかと思ったのかその表情は心配の色が露わになっている。こんな時に不謹慎だと思うけど何だか嬉しいと思ってしまった。
「ルークたちが!ううん……ルークとガイが…私、行かなきゃ…っ!?」
「落ち着きなさい」
みんなのところに行かなくてはとつい焦ってしまう私の唇にジェイドが人差し指を置く。驚いて吐きかけた言葉を止めてしまった。かあぁぁ、と顔に熱が帯び熱くなる。な、何なんですか!?どこのタラしですかあなたは?
「お前なぁ…ここは俺の執務室だ。そういうことは余所でやれ」
「へへへ陛下!」
「では後ほどゆっくりと♪」
呆れたように言うピオニーの声に何を言ってるんだと言うばかりに私は声を上げる。違う意味で焦る私で遊ぶかのようにジェイドが言葉を続けたので「乗っからないで下さい!」と怒鳴れば二人して笑いながら「冗談だ」と言う。この二人が揃うとアニスとは別の意味で最悪だ。