23話 私と陛下と懐刀…
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「まだ隠していることがありますね?話しなさい」
「おいおい、そんな威圧した言い方があるかよ?」
眼鏡のブリッジに手を置きながら声を低くして言うジェイドにピオニーが私の隣に腰を下ろしながら助け船を出す。たぶんジェイドは目に痛みが走る前に私が何か言い掛けたのを聞き逃さなかったんだ。だからピオニーに「平気です」と言いジェイドに顔を向ける。
「…私もイオン様とアッシュから聞いたこと程度しか知らないんですが」
本当は迷っていた。私自身のことを話すことを。イオンには話してあるけど、もう少し情報が欲しいと思ったけどトリップのことを話してしまっているのだしここで話しても変わらないはず。寧ろジェイドならもしものときに機転が利くかもしれない……私が分からないことも理解してくれるかもしれない。なんだか頼ってばっかりだな。
「……私は二千年前、創世歴時代にユリアと共にしていた魔術士、ルーチェの生まれ変わりだそうです」
「創世歴時代?」
「生まれ変わりって…」
さすがに創世歴時代の話がでると二人は驚きを露わにする。しかもユリアと関係があるのだから尚更だ。
「ルーチェは何らかの理由でユリアと対立をしてユリアとローレライに体中の音素を封じられ……私の、世界に飛ばされたと聞いています」
眉根を寄せたままのジェイドを見上げたまま続ける。実は私も生まれ変わりと言うだけならこの世界の人間だと。あとは力のことを少し聞いただけと話す。
「……私の力は右目が媒介となっていてる。それくらいしか聞いてません」
あとはみんなも知っていることばかり。なんだけど。
「何故アッシュが?イオン様なら分かりますが」
やっぱりそこが気になるよね。でもこれで確信したのはジェイドの様子を見る限り、タルタロスでのアッシュとの会話は聞かれていないという事。