23話 私と陛下と懐刀…
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「……うっ…!!」
急に襲ってきた右目への痛み。先日のアクゼリュスのとき程の痛みではないが、それでも見えないこの右目に杭で打たれたような痛みが走る。その痛みに右目を押さえて座り込む。この痛みは何度起きても慣れない。目から直接脳に刺激が来るせいか耐えるには辛い痛み。
「真咲?」
何が起きたのか分からないピオニーが私の隣に腰を下ろし肩に手を置く。蹲ったまま痛みに耐える私にピオニーは何度も私の名前を呼ぶ。私はそれに返事ができない。また目が見えなくるのでは?と不安が過ぎる。ただでさえ、今痛む右目が見えなくなっている。今度は左目が、両目が見えなくなったら……
「…例の術の後遺症ですね」
ジェイドも私の前に腰を下ろす。痛みで額に冷や汗が浮かぶ。その汗で張り付いた前髪を退けて覗き込んでくる。いつもならジェイドに覗き込まれただけで顔を真っ赤にしてしまうけど今はそれどころじゃない。
「もうあの術を使うのは止めなさい。今度は左目が見えなくなるかもしれませんよ」
抱き上げられてソファーに座らされる。このまま寝ころんでしまいたかったけど、さすがにそれは我慢した。痛みもすぐに治まったけど、その余韻は消えない。右目だけを取り除いてしまいたいくらい。
「も、う…大丈夫です」
「それにしても、ずっと隠していたのですね」
私の告白のことを言っているのだろう。実はまだ話さなくてはいけないことがある。私が預言に詠まれていたこと。その話をしようとしたときに右目に痛みが走り、話が止まってしまった。でもこれは…今起こっていることに関係しているのか分からない。被験者イオンが私を知っていて、しかもそれをアッシュに話している。さらにアッシュは私に話してくれた。これはすでに関係しているということなんだろうか?ゲームの世界だと思っていたことが私にも関係している。そう、一人悩み考え込んでると上から声がした。