4話 見えない不安
夢小説設定
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「……もう、いいです」
さっきの事を思い出してしまい、再び顔に熱が帯びる。せっかく、治まってきたのに。顔が真っ赤になっていくのを感じながら、はぁーと大きく息を吐く。相手にするだけ無駄だと分かっているし、何をしたって向こうのほうが一枚上手だ。
「(なかなか可愛い反応をしますねぇ~)」
なんてことを考えていることも知らない。一歩前に出て、未だ私の髪を撫でているジェイドの手から逃げた。これでも彼氏はいるのだから慣れていないわけでもないんだけど―――
「っ!」
この時、初めて気がついた。ここには私を知っている人はいない。家族も友人も彼も――実感させられた。一瞬にして不安が広がった。
――でも
今はそんな事を考えている暇はない。元の世界に帰る方法は、落ち着いたら考えよう。まずはこの後の展開に対して生き残ることを優先しないと。それこそ元も事もない。
「どうかしましたか?」
突然立ち止まった私の顔をジェイドが覗き込む。