23話 私と陛下と懐刀…
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「……知っていたんです…私、全部知ってたんです!!」
「どういうことですか?」
拳を力いっぱい握り締め、顔を下に向ける。私はお礼や賛辞を言われる事なんて何もしていない。もう……この罪悪感に耐えられない。全てを晒け出してしまいたい。二人に罵られ軽蔑されても……これ以上、感謝の言葉を言われ続けるのは耐えられないの。これが罪なんだ。全てを知っていて話さず、みんなを騙し続けていた私への罪なんだ。
「…実は……私はあの夢とか関係なくアクゼリュス崩落もここに至るまでのこと全てを知っていたんです」
もう後には戻れない。これを聞いた二人はどんな反応をするだろう?それでも私は話し続けた。この世界は私から見ればゲームの、物語の世界で、今まで起こったことはゲームのシナリオ通りだと……ただ私が存在すること以外は。私は知っていた。タルタロスが襲われ、イオンが連れ浚われアクゼリュスが崩落することを。ダアトに行けばイオンとナタリアが軟禁されることも、包み隠さず話した。
「俄かに、信じがたいな…事実のようだが」
しばしの沈黙のあとにピオニーが口を開いた。ジェイドはまだ沈黙を保っている。ここでもし私の命が絶たれるというのならそれも構わない。それなら信じて貰えなくてもこの先の全てを話そう。ユリアの預言のように。預言は嫌い。未来を知ることは辛い。もし私が生き残れるならと、考えてしまう。死にたくない。でも私はそれに匹敵するほどの罪を犯しているのは変わらない事実。軽蔑されたかな……その事が一番怖いと思う。私を心配してくれて、抱き締めてくれたジェイドにそう思われることが怖いと思った。それは何故?
「……それと」
さらに続き話そうとしたときに私は床に膝を付いた。