23話 私と陛下と懐刀…
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「きゃっ!」
視界からルークたちが消えたと思ったら思ったら次の瞬間には景色が変わった。宙に浮いているとは思わなくて、尻餅をついてしまった。痛い……1メートルくらい上から落ちたらそりゃ痛いよね。
「真咲!?」
声の方に顔を上げればそこにはジェイドと……マルクト皇帝、ピオニー陛下がいた。ということは無事にグランコマに辿り着いたんだ。術は成功したんだ。
「ジェイドさん!この人の手当を!早くっ!!」
すぐに立ち上がって彼の両腕を掴む。私の切羽詰まった感じが伝わったのかすぐに部屋の外にいた兵士を呼んで意識を失ったままの瀕死のマルクト兵を連れて行った。お願い。助かって。そう祈りながら見送る。
「何故、あなたがここに?それにどうやって?」
兵士たちが部屋から出て行くのを確認してジェイドが私に問う。てか、ここってピオニー陛下の執務室では?グランコマに来れたという事はジェイドを見て分かったけど、どう見ても謁見の間じゃないよね……執務机とかあるし。今は二人はピオニーの執務室にいたんだ。
「えっと…」
「それより、俺に紹介しろよ。ジェイド」
ジェイドに向けていた顔を声の方に向ければ、腕を組んで私を見ているピオニーがいた。なななな何だろう。急に緊張してきた。さっきまではそれどころじゃなかったから何とも思わなかったけど……そ、そうだ名前。名前を言わなきゃって小学生じゃあるまいし、落ち着け自分。
「も、申し訳ありません!わ、私……」
「彼女が真咲ですよ。陛下」
ピオニーの存在をすっかり忘れていて、慌てて自己紹介をしようとするとジェイドは私の肩に手を置いてピオニーに向き直す。彼女がって、すでに私の話が……ああ、私を軍への入団を許可してくれたのも軍服をくれたのもピオニーだったけ。最近はいろんなことがありすぎて何がどうだったなんて忘れちゃう。年は取りたくないなぁ。