23話 私と陛下と懐刀…
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「何者だ!」
森の入り口に入っていくと数人のマルクト兵に止められた。ジェイドを見て俄かに表情を変えた。その理由は分からないでもないけどね。
「私はマルクト帝国第三師団師団長、ジェイド・カーティス大佐だ」
「同じく第三師団、真咲・霧島です」
不審者を警戒しての事だろうが、ジェイドが前に出て名乗る。私もそれに習って一歩前に出て名乗る。正式に軍人なってからは初めて名乗ったかも……そんな機会なかったし。あ、バチカルであるか。港に着いたときセシル将軍たちに名乗ったっけ。
「カーティス大佐に霧島中尉!?お二人はアクゼリュス消滅に巻き込まれたと……」
聞いているのに。と目を見開き、驚きを隠せないでいるマルクト兵……てか私って『中尉』だったの?初めて知ったよ!?ジェイドはそんなこと一言も言わないし。普通、正式に軍人になったんならその証明書とか任命書とかあるんじゃないの?案外、持ってて渡してないだけってパターンっぽいげど。
「私と霧島中尉の身分はケテルブルクのオズボーン子爵が保証する。皇帝陛下に謁見を希望したい」
「大佐と中尉のみでしたら、ここをお通しできますが……」
顔を見合わせてからマルクト兵の一人が言った。ジェイドも私の身分に驚かずそのままスルーするところを見るとやっぱり知ってたな。というよりは知らないわけないし、隠し事の名人だもんね。にしても当の本人が知らないってほうが問題な気がするんだけどな。
「えーっ!」
私とジェイドだけと言う兵士にアニスは不満を漏らして頬を膨らませる。要は置いてけぼりになるしね。せっかくグランコマの目の前まで来たのに街に入れないんだもん。こんな所で置いてかれてジェイドと私が戻ってくるまで待ってないといけない。