23話 私と陛下と懐刀…
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「……だ、いじょう、ぶ…」
自分で体が震えているのが分かる。膝の上のシーツをギュッと握り締めれば、汗ばんだ手から汗が伝わりシーツを濡らしていく。それほど私の手は濡れていた。
「そう…もうすぐ、ローテルロー橋に着くわ」
もう?いつもより寝過ごしてしまったらしく時計を見ればだいぶいい時間だった。ここに来てからは私より早く起きる人なんてジェイドくらいなのに、今日は私が一番遅いみたいだ……ルークより遅いのはやだな。みんなはすでに艦橋にいるとティアは言った。
「分かった。すぐに支度するから先に行ってて」
私が返事するとティアは先に行くと部屋を出ていった。それを見送ってベッドから立ち上がり着替え始める。汗で濡れたインナーは背中に張り付いていてこのまま着替えでもまたすぐに濡れてしまうと思い一度シャワーを浴びてから着替えた。それにしても何だったのだろう……いつもの夢みたいなのに『恐怖』意外は何も覚えていない。逆に怖いな。これがアッシュの言う"千里眼"というものなのだろうか?遠くない未来に覚えてもいない恐怖を体験する事になるの?
「夢が千里眼なの…?」
修理を終えたタロタロスでケテルブルクから東に数日走る。ローテルロー橋からさらに数日、北に歩いてテオルの森に辿り着く。途中、今朝も悪夢を見たせいで顔色が悪かったのかルークがすごく心配してきた。ユリアシティから戻ってからのルークは私に対してすごく過保護になったような……年齢的に考えたら逆なんだけど。
話を戻して、首都グランコクマは開戦準備に入っているため、進入経路を防ぐための要塞になっている。と、ジェイドが説明してくれた。