22話 銀世界で紡ぐ導きの歌
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「……真咲?」
何度目が名前を呼ばれてようやく気付く。私は何を考えてた?何を考えたの?かあぁっと顔が、体が熱くなる。ぼんっと音がなったんじゃないかと言うくらい勢いよく熱くなった。だ、だって……相手はジェイドだよ?そりゃ、もうジェイドやみんなのことをただのゲームのキャラなんて思ってない。それは私自身も否定することになっちゃうし。
「真咲?」
一人混乱して黙り込んでいるとジェイドが、どうかしましたか?と私の名を呼ぶ。気を付けないと、ジェイドに何か感づかれる。気のせいだ。ただ一番一緒にいるのが彼だからそう感じただけで、きっと気のせいなのだと自分に言い聞かせる。
「は、はい。いえ、えっと…これ幾らですか?お金……」
「いりませんよ。それは私からのプレゼントですよ」
ストールをぎゅっと掴んで彼を見上げれば、微笑まれたままあっさりとそう言われた。こんな高そうな物プレゼントって……というより貰う言われもないのに。
「…でも」
「素直に受け取っておきなさい」
何かしたわけでもなく貰うのは申し訳なくて言葉渋れば、ジェイドは、差し上げるのは私の勝手ですと私の心を読んだかのようにそう言った。好きであげたのだからと言われれば仕方ないので、はいとだけ返事をする。
「もう遅いですし、戻ります」
肩に手を回されてホテルの方に促される。もう少し、この冷たい空気に触れていたかったけど、ジェイドに「ルークが心配してますよ」と釘を刺されてしまい素直に従うことにした。ホテルに戻ったらまたルークが泣きそうな顔するかな?まあ、可愛いからいいけど。さっきのは……きっと雪が、この銀世界が見せた幻だ。きっと勘違いだ………私が……あなたを………
心に灯る光
舞い落ちる輝き
私の運命を揺るがす
触れないで……
今はまだ、触れないで……