22話 銀世界で紡ぐ導きの歌
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街の北口の前にある広場にそこに―――真咲はいた。日も暮れ始め薄暗くなった広場の中央で一人、真咲は歌っていた。
彼女の世界の歌だろうか……どこか悲しげな表情を浮かべて、真咲は歌っていた。吸い込まれる……彼女の瞳に、彼女の歌声に、彼女の世界に吸い込まれそうだった。目が離せないでいる自分がいる。
「私は……」
………ああ、そうか。私は。
「好きなのか」
………どうしようもないくらい
「好きになっていたのか」
………こんな気持ち知らなかった…たが
「彼女を愛してしまった」
………知ることはないと思っていた『想い』
「真咲を…愛している」
………知ってしまった。もう止まらない。気付いてしまった……この想いに。
歌い終えた真咲の後ろから彼女の肩に買ったストールを掛けてやる。振り返った彼女に微笑めば、真咲も微笑み返す。守りたい……今度こそ、我が身に変えてでも守りたい、素直にそう思った。