22話 銀世界で紡ぐ導きの歌
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「ネフリーから話を聞きましたね」
ホテルに戻ってきたルークに声をかければルークはビクッと体を震わせた。
「……き、聞いてないぞ」
「悪い子ですね。嘘をつくなんて」
何も聞いてないのにどもりながら、返答するルーク。分かりやすいですね…このお子様は。
「う……なんでバレたんだ……?」
あれでバレないとでも?ネフリーが部屋を出る際にルークに声を掛けていたのは気付いていた……ネフリーが"ルーク"に声を掛けたのは彼がレプリカだから。私が……レプリカを発案した張本人だから、でしょうね。
「まあ、いいでしょう。言っておきますが、私はもうネビリム先生の復活は望んでいませんよ」
「ホントか?ホントにか?」
眼鏡のブリッジを押さえて溜息を吐くと、ルークは何度も確認してくる。理由はあなたが一番知っているでしょう?と言えば、ルークは俯いた。私がネビリム先生のレプリカを作ろうとしたのは先生に許しを請いたいから……自分自身が楽になりたいから。
「俺だって、レプリカを作れる力があったら、同じことをしてたと思う……」
俯いたままルークはそう言った。ふっと自然に笑みが込みあげてきた。
「やれやれ、慰めようとしていますか?いささか的外れですが、まあ……気持ちだけいただいておきましょう」
仕方ない子ですねぇ…ですが、心が軽くなった気がしますね。
「それより、このことは誰にも言ってはいけませんよ?いいですか?」
「……わかった」
過去のこととはいえこれ以上、誰か知られるのは嫌ですからね。こんな理由でレプリカを作っていたと聞けば、誰からも軽蔑の向けられるのでしょうね。それも私が過去に引き起こした罪のせいでしょうね。逃れのようのない……一生償うことの出来ない、背負っていかなければならない罪なのだから。