21話 為すために出来ること
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「イオン!ナタリア!」
ドラを叩いて進み、ここが最後だろうと思われる部屋に入るとイオンとナタリアがいた。二人の姿を見て、ルークは、無事か?と声を掛け側に寄る。
「…ルーク……ですわよね?」
ユリアシティで眠っていたはずのルークが髪を短くして現れたからか、ナタリアは何度か瞬きして生まれ変わったルークを見つめる。
「アッシュじゃなくて悪かったな」
「だ、誰もそんなこと言ってませんわ!」
少しふてくされたように言うルークにナタリアが顔を真っ赤にする。たった数日で雰囲気の変わったルークに戸惑ってるだけだよね。長かった髪を短くして、今まで偉そうな態度で我が儘をばっかり言っていたルークはもういない。
「二人とも大丈夫そうだね」
「イオン様も大丈夫ですか?怪我は」
「平気です……皆さんも、わざわざ来てくださってありがとうございます」
見る限り二人とも手荒な扱いをされた様子もないし、二人も抵抗し様子もない。アニスとともに側に駆け寄り、無事を確認して安堵する。
「イオン様。今回の軟禁事件に、兄は関わっていましたか?」
「ヴァンの姿は見ていません。ただ……六神将が僕を連れ出す許可を取ろうとしていました」
ティアの質問にイオンは答え、連れだそうとした件はモースは一蹴していた、と言う。ヴァンも六神将も私たちが崩落で死んだとは思ってなかっただろう。ヴァンはティアの譜歌があれば助かることを知っている。そしてティアが自分一人だけが助かろうなんて思ってないだろうし……それに私たちがベルケンドでスピノザと接触をしてるのだから報告くらいは行っているだろう。
「セフィロトツリーを消すために、ダアト式封咒を解かせようとしているだわ」
「ってことは……いつまでもここにいたら、総長たちがイオン様を連れ去りに来るってこと?」
ヴァンの目的は外殻を魔界に崩落させること。そのためにイオンの力は必要不可欠。私たちは顔を合わせ頷き、急いで神託の盾本部を後にした。