21話 為すために出来ること
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「このドラを叩けば出てくるとは、なかなか律儀ですねぇ」
何度目かのドラを鳴らして、出てきた神託の盾兵を倒した後、唐突にジェイドが言った。
「集合の合図なのだから当然だわ」
「でもこれはイタズラのしがいがあります」
決まりなのだから当たり前だと言うティアに対してジェイドが実に楽しそうに、にこにこと笑っている。本当に楽しそうだなぁ…実際私も否定は出来ないんだけど。出てきた神託の盾兵と戦闘して命を奪ってしまっているけど……でも出てくる神託の盾兵の全員が全員同じ反応で出てくるのが面白い。
「神託の盾騎士団は秩序を守るローレライの騎士です!」
真面目なティアは全力で否定する。相手はジェイドなんだよ?って言ってあげたいけど今は、ね。ちょっと、なんて言うか……私とジェイドのほうが気まずい。かな?
「でも、今だってドラを叩いておびき出しておちょくって…似たようなものですよねぇ?」
「はぁーい。むしろ楽しんでやってまぁ~す♪」
ジェイドがアニスに視線を向ければ、アニスは笑顔で手を挙げてこれまた楽しそうに返事をする。それを見て、隣にいるガイと視線だけを合わせて苦笑いを浮かべた。この二人がタッグを組むと質が悪いしね。
「こ、これはイタズラではありません!敵をおびき出すための作戦のひとつで……」
「命令もないのに不必要にドラを叩いて神託の盾達を混乱させる。うーん。楽しいイタズラです♪」
必死に反論をしようとするティア。その一生懸命なティアを打ち砕くようにジェイドは満面の笑みで更に続けた。
「……確かに命令ではありませんが…それは…やっぱりこれってイタズラなのかしら…」
弁明を続けるティアだったけど段々ジェイドの言葉に悩み始め、考え込んでしまった。そんなティアを見てて、彼女には悪いけど軽く吹き出してしまう。だって、クルクル変わる表情とかがすごく可愛いんだもん。