21話 為すために出来ること
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「へ?そうなの?……やっぱ総長の妹だからなのかな……ま、いいや。あとは寄宿舎とかなんかもあって、下っ端の兵士たちは、ここで寝泊まりもてしるだよ――こんなんもんでいい?」
ティアの言葉に目を丸くして驚くが、特に追求することなく説明を続け、再びルークに振り返る。
「ああ、十分だよ。ありがとう」
ここまで説明をしてくれたアニスにルークが笑顔でお礼を言う。ルークの「ありがとう」と言う言葉にアニスは大きく口を開け驚く。
「はぅあっ!ルークにありがとうって言われた……」
「はは、最初は驚くよな」
俺も最初は驚いたとガイが頷く。ルークの『変わりたい』という気持ちが少しでも伝わってほしいな。
「ルークは優しくていい子だもん♪」
「ま、真咲!?」
そう言って、私はルークの腕に抱きついた。なんか、髪を切ってからのルークが可愛くて仕方ない。笑顔もこの困った顔も全部。ゲームをプレイしてるときもこの変わりように驚いたけど、可愛く思えた。間近で見てると尚更ね。
「……真咲。大佐からルークに乗り換えたの?さっきは……」
「ちがーう。ルークは可愛い弟みたいなもん。どっかの大人気ない人は知りません」
タルタロスであんな状態のとこを見られたから、余計な誤解を招いているようだ。どうして、そういう方向にしか考えられないんだろう?それにどうして、そんなに私とジェイドをくっつけたがるんだろう……私はもう誰かを好きになることも付き合うことも…そんな気はないのに。
「え~」
「アニス……殴るよ?」
あからさまに不満を露わにするアニスににっこりと微笑みながら拳を作れば、ごめんなさいとあっさりと謝った。全く、このおませさんには困ったもんだ。人の気も知らないで。