21話 為すために出来ること
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「真咲?」
「大丈夫、行こう」
腕を引いて歩き出すと、ルークは私をその大きな目で見下ろす。私はにっこりと微笑んであげる。大丈夫、私は君の味方だよ……そう微笑んであげる。先を二人で歩けば、アニスが後ろで何かワーワー叫んでるけどお構いなし。
教会に入り、奥にある礼拝堂にトリトハイムはいた。ジェイドの提案通りティアはトリトハイムに私たちを証人として本部内に連れていきたいと言った。あい分かった、と返事をしたトリトハイムは通行証である木札をティアに手渡し、それを持って私たちは神託の盾本部へと急いだ。
「なぁ、ここってどういう施設なんだ?本部っていうからには相当な数の神託の盾騎士団がいるんだろうけど……」
神託の盾本部に侵入し、見つからないように隠れながらイオンとナタリアが軟禁されている部屋を探す中、ルークがアニスに振り返って訊いた。
「そんなこと聞いてどうすんの?おぼっちゃまには関係ないことだと思うけど~?」
「お、おれはただ……今まで知らないことが多すぎたから……」
少しずつ何かを知っていこうとするルーク。アニスは今までのことがあるからイヤミじみた、トゲのある言い方をする。世界のことを知ろうとするルークに一度、一瞥してからアニスは、ホントは秘密だよと話し始めた。
「本部はどっちかってーゆーと、神託の盾の影の部分なんだよね。ここは軍隊色が強すぎだから」
神託の盾兵はみんなここで訓練するだと言葉を続け、今度はティアに振り返った。
「私もそうだったし……ティアもそうでしょ?」
「い、いえ…私は、リグレット教官がユリアシティにいらしてくださっていたから……」
ここでは訓練を受けていないと、顔を逸らすティア。主席総長の妹がダアトにいれば、名前くらいは聞くんじゃないかなって思うけど……