20話 あなたに逢える喜びを
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「努力はします。ただこれも事実です」
ジェイドもジェイドで引き下がらない。いくら街の住民の大半が私の力で助かったとはいえ、犠牲になった人がいたのも事実で街一つがなくなったのも事実だ。
「まぁ…また、あなたと行動することになるとはねぇ」
視線を私からルークに戻したジェイドの目はさっきみたいに軽蔑が含まれた冷たいものではなかった。少しずつでもいい…ルークを見てあげて。認めてあげて。
「……ごめん。だけど俺、前みたいなことはしない……と思う……」
「……そう願いたいものですね」
まだ自信がないのか最後は"と思う"と答えてしまう。いきなりは無理だよね?ジェイドも少しだけだけど笑みを浮かべる。
「まあまあ。この面子はルークとの最初の旅と同じだろ?ギスギスしないで仲良く行こうぜ」
「……でも、あの時とはあらゆる事情が変わってしまったわ」
まだわだかまりのある私たちの間にガイが割って入ってくる。けどティアがそれをぶち壊すかのようなセリフを吐く。出来れば空気を読んで欲しいんだけどな。仕方ないのかな…まだ。
「そうだろうけどよ…ジェイドも、弱ってる子供を威圧して楽しむほど、人格ねじ曲がっちゃいないだろ?」
「……まあ、いつまでも一緒にいなければならない義理もないですし、しばらくは我慢しましょう……迷子になったりして、足を引っ張らないようにお願いしますよ」
にこやかに言うガイのフォローの言葉を打ち消すかのようにジェイドはそう言った。そしてそのままジェイドは踵を返して一人先に行ってしまう。
「…もう、全然努力してない」
「ギスギスすんなっつってるのになぁ」
「しかたないわ。一度失った信用は簡単には取り戻せない……そういうことよ、ルーク」
溜息を吐く私とガイ。ティアは相変わらずクールに言う。