20話 あなたに逢える喜びを
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「アクゼリュスが消滅したことをきっかけに、キムラスカが開戦準備を始めたと聞いています。恐らく、ナタリアの死を戦争の口実と考えているのでしょう」
「そうだわ…外殻の人達は、何故アクゼリュスが消滅したのか分かっていない…」
ジェイドの言葉にティアが顔色を変えた。アクゼリュスを消滅させてしまった張本人であるルークも辛そうな表情を浮かべている。
「イオン様もそれを警戒して、導師詔勅を発令しようとしてナタリア達と教会に戻ったところで、捕まったみたい」
「よし、ルーク。あの二人を助けよう。戦争なんて起こしてたまるか。そうだろう?」
私の話を聞いたガイはルークに振り返り、肩に手を置く。ルークもそれに頷く。
「ああ!…ジェイド、ダアトへ行けばいいのか?」
「あなたも来るんですか?」
意気揚々とするルークに放つジェイドの冷たい言葉。彼を見下ろす視線も先ほど同様に冷たいもの。その言葉と視線にルークは怯んでしまう。
「わ、悪いか……?」
恐る恐る訊くルーク。ジェイドは眼鏡に手を置き直す仕草で顔を隠す。
「ジェイドさん!ルークを苛めないで下さい!!大人気ないですよ!?」
ルークが居たたまれないのとルークだけを責めるジェイドに憤りを感じた事から、私はジェイドから離れルークを庇うように立つ。それを見たジェイドは少し困った様な顔をした。
「苛めてなど……」
「いい年した大人が子供一人を睨み付けて責めるだけで十分苛めです!」
何も知らないくせに!って一瞬、言いそうになってしまった言葉を飲み込む。これは言ってはいけない言葉……なんだけど、悔しかったから。私だって知ってたことをジェイドも知ってるのに。なのに、私は責めないでルークだけを責めるのが許せなくて、悔しかった。