20話 あなたに逢える喜びを
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「…真咲……私は――」
とジェイドが私の頬をひと撫でして何かを口にしようとしたときだった。
「大佐~!真咲~!大変だよぅ!!……はぅわ~!?お邪魔しました!」
「じゃ、邪魔じゃない!邪魔じゃない!!」
息を切らしながら飛び込んできたアニスは私とジェイドを見るなり、慌てて部屋から出ていこうとする。一瞬、言葉を失い掛けたけど手を伸ばして叫ぶ。寧ろ助けてくれ、と。
「…どうしたのですか、アニス?そんなに慌てて」
ジェイドは私から離れ、アニスに向き直る。アニスも思い出したように手を口に当てる。
「そうなんですよぅ!イオン様とナタリアがモース様に捕まっちゃったんです!」
「預言通りに戦争を起こさせるために、妨害してきましたか」
アニスの言葉に顎に手を当てる。
「早く助け出さないと!」
焦るアニスにジェイドは「落ち着きなさい」と宥める。
「ガイ…まだこの近くにいるかな?」
「ほへっ?」
「…確かルークを迎えに行くためにダアト近くにあるアラミス湧水洞に行きましたね」
この言葉に互いの顔を合わせて頷く。一言で私の言いたいことを察してくれるのはありがたい。
「私たちはガイに援軍を要請しに行きます。アニスはダアトに戻って情報を集めて下さい」
「分かりました~」
タルタロスを出る際にやっぱりアニスがニタニタした顔で「やっぱりそういう関係だったんだ~」って、さっきの事を訊いてくる。いつもの如く額を小突いて、違うよ!と否定をしたけど…信じてないよね。そんな関係じゃないのに、そんな関係になるなんて事ないのに。私は誰かと……誰かをもう好きにならないって決めたの。気になり、惹かれ始めてるのは気付いてる。でもそれでも決めたの。
「ガイ~!!」
ちょうど、洞窟から出てきたガイに手を振る。後ろからはルークとティアの姿が伺える。当然、ルークは長い髪を切っていて見事な"ひよこ頭"になっていた。