20話 あなたに逢える喜びを
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「真咲~置いてちゃうよ?」
「えっ?あ、ゴメンゴメン」
みんなが歩きだしているのに気付かなく、慌てて駆け寄る。ジェイドに余計なことを聞かれないようにアッシュの側に行く。一応アッシュは私の事を知ってるから多分フォローしてくれるはず……多分。
「あとは俺一人でどうにかなる。お前らを故郷に帰してやる」
アッシュがそう言い私たちはイオンの待つタルタロスへと戻ってきた。途中魔物に襲われ、私も剣を使って参戦しようとしたら満場一致で却下された…信用ないなぁ。まあ、実は何度か魔術が使えないか試したけど、うんともすんともいわない。一番簡単で体に負担の掛からない光の玉を出すことも出来なかった。ただ、杖の召還だけが出来た……剣を使うなら杖の意味はないけど。
「お帰りなさ…」
イオンが戻ってきた私たちを出迎えようとこちらに駆け寄ると同時に地震が起こった。みんなよろめきそうになっている中、アッシュはちゃんとナタリアを抱き止めていた。
「…今の地震、南ルグニカ地方が崩落したのかもしれないな」
このアッシュの言葉にみんな固まった。更なる崩落の恐れ…いや、崩落はし始めている。つい先日起きたことがまた起こっているのだ。不安や焦りは募るだろう。
「南ルグニカを支えていたセフィロトツリーをあの馬鹿が消滅させたからな。今まで他の地方のセフィロトでかろうじて浮いていたが、そろそろ限界のはずだ」
ジェイドがその他の地方への影響を訊くと、自分たちがイオンにセフィロトの扉を開かせていただろうと、アッシュはわざとらしく答える。
「僕が扉を開いても、パッケージリングはユリア式封咒で封印されています。誰も使えないはずです」
有り得ないと言った表情を浮かべるイオン。ユリア式封咒は複雑で誰にも解けないと。