20話 あなたに逢える喜びを
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『変わる』と言ったあなた
私は信じてる
知ってるからじゃない
あなたを見てきたから…信じてるの
「ここがワイヨン鏡窟…」
タルタロスから降りて呟く。アニスがイオンにタルタロスで待っているように言うと、アッシュが何故か私も一緒に待っているように言ってきた。けどまぁ無理矢理ついて来ている。
「ここはフォミクリーの研究施設ですね。廃棄されて久しいようですが……」
洞窟の奥までやって来た私たち。そこに設置されていた機械…譜業を見て声を上げるジェイド。こんな洞窟にこれだけの施設を作るとは腐っても天才なんだな、あの人。
「演算機はまだ生きてるな…これは…フォミクリーの効果範囲についての研究、だな」
慣れた手つきで演算機を操作するアッシュ。私は側に寄ってその様子を眺める。モニターに数字やら何やら色々映し出されているが、実際見てもよく分からなかった。やっと本を読めるようになったくらいだから、モニターの文字を見ても研究内容なんて分かるわけがない。
「ふむ……データ収集範囲を広げることで、ずいぶん巨大なもののレプリカを作ろうとしていたようですね」
「大きなものって?家とかですか、大佐?」
モニターを見てその内容を言うジェイドにアニスが首を傾げる。
「もっと大きなものですよ、アニス。私が研究に携わっていた頃も、理論上は小さな島程度ならレプリカを作れましたから」
とアニスを見下ろすジェイド。小さな島ってだけでもずいぶん大きい気がするけど私の気のせいかな。
「…なんだ、こいつは!?ありえない!!」
「どうしたのですか、アッシュ?」
隣で驚愕の声を上げるアッシュの側にジェイドが近寄ってくる。アッシュのあまりの剣幕にジェイドだけではなくナタリアもアニスも顔を合わせる。私は知っているから、心持ちは複雑で仕方なかった。