19話 彼に捧げる夜想曲
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「降ろしてください」
「ダメです。と言うより立っていられないでしょう?」
確かに、今だに足に体に力が入らないよ。頭もちょっとぼーっとしているし。だったら横抱きじゃなくて背負ってくれればいいのにどうしていつも横抱きにするんだろう。恥ずかしくてこの上ないんだけど。この分だとアッシュに助けを出しても却下されるんだろうな。
「体調が万全ではないのですから無理はしないで下さいね…と、何度も言っているはずなんですけどねぇ」
「…返す言葉がございません」
学習能力がないのは認めるよ。頭で分かっていても体はねぇ…思うより先に、何と言うか、動いちゃうというかじっとしてられないだもん。
「ごめんなさい」
視線だけジェイドに向ける。と、何かジェイドもアッシュも黙り込んだ。じっと私を見ているのに何故か黙り込んでしまった。何でだろう?
「仕方のない人ですねぇ」
「頼むからそういうのはお前ら二人のときにしてくれ」
何が仕方ないんだろうと思ってるとアッシュが思い切り溜息を付いた。何が?何がなの?二人揃って、分からないでいる内に部屋に辿り着いた。抱きかかえられたまま部屋に入れば、
「きゃわ~ん。真咲と大佐ってば、やっぱりそういう関係じゃないですかぁ」
と、アニスが案の定食いついてきた。否定するのも面倒くさがってたら、ナタリアにも無理はしないくださいねと怒られてしまった。
「だって、倒れるなんて思わなかったんだもん」
なんて言ったら盛大な溜息をつかれた…少し自重しないといけないかな。いつの間にかアッシュはいなくなってるし、ジェイドは、勝手にどこかいかないよいうに見張っててくださいとアニスに言えばアニスは、はーい!と言ってトクナガを私が寝かされたベッドの横で大きくした。ベッドから出られないように塞がれてしまった。
伝わったらいいな…
今は辛くても
この意味が分かるときが
きっと、必ず来るから