19話 彼に捧げる夜想曲
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「ザオ遺跡のときの視線も、正直なんだったのか気になったままだし……」
「俺は、導師から聞いた」
はい?導師ってイオンのことだよね?でもイオンは先日私に話してくれた以上のことは知らないみたいなことを言ってたし。イオンが実は"レプリカ"だと私が知っていることを知らないはずだし。じゃあ、アッシュの言っているイオンってもしかして――被験者イオン?
「お前が思っている通り、俺にお前のことを教えたのは被験者イオンだ。五年ほど前だったか…導師だけに伝えられるシークレット預言とある日記の内容を教えられた」
「日記?」
その日記は"ユリアの日記"だと言う。ユリアの日記…か。
「それにはこう書かれていた――二千年の時を経て"千里の力"を持つ者、再びオールドラントに現る。"千里の力"を用いて預言を覆すだろう――と。そして」
さらにアッシュは続ける。
「ユリアと対立していたお前の前世の名は"ルーチェ"といい"千里眼"と呼ばれる一族の長だった…と言ってもそいつ以外はみんな死んじまっていないんだがな」
ルーチェ…確か、前に夢を見た気がする。ユリアと一緒にいた夢を。あの金髪の女の子が"ルーチェ"であと"千里眼"ってあまり聞いたことないけど。段々頭が痛くなってきたような…知りたかったことなのに。一つ知るとまた別の何かが知りたくなる。
「…"千里眼"ってのはお前の持つ能力のことだ。音素を使わない力と千里先を見るが如く未来を見る力。あと――お前がアクゼリュスで町民を移動させた力を"移動方陣"というらしい。詳しい詳細までは分からないが、ただこれらの力は全て"右目"が媒介となると、力の源だということまで聞いている」
俺が知っているのはここまでだ。アッシュはそう言った。本当に頭の中がパンクしそうだ。知りたかったことのほとんどを知ることが出来たことはよかったけど。私の前世の名前と力とか。しばらくはこの事ばっかり考えてそうだけど。