3話 孤独と信用と
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「着替えが終わったら呼んでください。外にいます」
首だけこちらに向けて言い、外に出て行った。肩に掛けていた荷物と杖を脇の机に置き、着替え始める。シャツワンピを脱いで、タンクトップの上にインナーを着ると男物だからかお尻がすぽっりと隠れた。ブーツも履きかえる。ブーツも男物のせいか、つま先が余ったが文句は言えまい。脱いだ服はトートバッグの中に、スニーカーは手持ちのショッピングバッグに入れ、下ろしていた髪は後ろで結い上げる。
「これどうしよう…」
机の上に置いておいた杖を手にする。邪魔だなぁ。どうしようかと考えてみる。
「消せないかな」
杖を両手で水平に持つ。
「消えろ」
一言呟けば、現れたときと同じように光って消えた。コンタミネーション現象みたいだな。バッグを肩に掛けて扉を叩いた。
「着替え終わりました」
外から扉が開けられたので、そのまま外に出る。
「杖はどうしたのですか?」
手にしていたはずの杖が見当たらないことに気づいて聞いてきた。あんな大きな杖が何処に消えたのか、と。