18話 世界の何処に私は居る?
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「…顔…洗ってきます」
「僕も一緒に行きます」
みんなの前で泣いてしまった。恥ずかしさが込上げてきてたのと泣いたせいで目が腫れたの冷やしたくて艦橋を出ようとすると、イオンが私の手を取る。そのまま、手を引かれ艦橋を後にした。
「イオン様?私一人でも平気ですよ?」
彼にしては珍しく行動的だ…いや、イオンは行動的だね。チーグルの森がいい例だった。それにしても、どこか焦っている様な気がするのは気のせいなのかな?少し小走りで艦橋を後にする。
「…あなたに話したほうがいいと思って」
少し間を空けて、顔は前を向いたままイオンは元気のない暗い声でそう言った。小走りのまま船室近くにある洗面所に向かう。――何のことだろう?イオンの焦り具合から疑問が頭に過ぎる中、洗面所で顔を洗って近くの船室の入る。近くの長椅子に座るとイオンは私の隣に腰掛ける。浮かない表情を見せるイオン。そんなに重要な、大事な話なのかな?
「真咲…僕はあなたに話しておかなければならないことがあります」
真っ直ぐに私を見つめて言うイオンの声のトーンは低かった。こんなイオン初めて見た。焦ってて、悲しそうで、辛そうで…どこか影の強いイオン。いつもの癒しの微笑みはない。
「なん、ですか?」
先ほどから神妙な面持ちをしているイオンを見つめる。話すことをまだ悩んでいるのか瞳は揺れている。
「あなたのことについてです…以前セントビナーで僕があなたを知っていると話したのは覚えてますか?」
覚えている…私が頷くとイオンは私の手に自身の手を重ねる。その手はとても温かい。