18話 世界の何処に私は居る?
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「あなたの右目は…」
「それこそ、無理はしてないです!右目に関しては自業自得です」
きっと、あの術が原因だ。成功したかも分からない、アクゼリュスの人達を転移させた術。あれを使った過去二回、右目に激しい痛みを伴った。これは私の勝手な憶測だけど、私の力は詠唱の長さで威力が変わる。転移の術に関してはもしかしたら、人数や距離も関係しているのかもしれない。
「誰のせいでもない、私の責任です。私は…今を受け止めて生きます」
だから――そんな顔をしないで。そんな顔見たくない。
「ジェ――っ!!」
名を呼ぼうとした瞬間、勢いよく手を引かれた。そのまま背中に頭に、手を回されて抱き締められた。目の前は蒼で、それ以外何も見えない。
「え、あっ…ちょっ、じ、ジェイドさん!?」
様子を窺おうにもきつく抱き竦められ、顔を上げることが出来ない。身動きを取ろうと体を何とか動かそうとすると、抱く力が強くなった。
「ジェイドさん!ど、どうしたんですか!?」
頭も押さえつけられたままの状態で何とか声を出す。それでも力が緩まない。
「何故…あなたは、一人で抱え込もうとするのですか?何故、相談をしてくれないのですか?前にも言ったはずです…辛いなら、何かあるなら言ってくださいと、心配になると」
心配してくれてるんだ。心なしか怒っているようにも感じるけど。
「もっと、頼ってください」
嬉しい…素直に嬉しいな。こんな私の事を心配してくれて――でも、私は本当の事を隠している大罪人なの。心配してもらえるような人間じゃないの。