18話 世界の何処に私は居る?
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「…す、すみません」
「真咲」
顔を押さえながら顔を上げるとぶつかった人物はジェイドだった。私がふらふらと歩いているのが遠目から見えて危なっかしいと思い、傍に来たと言う。ちょうどよかったから、先ほどのアッシュとの出来事を説明した。ルークが『レプリカ』であること。アッシュが『ルーク』であること。ジェイドは知っていただろうけど、私はそのことを知らないことになってるし。ただ、剣を振りかざしたアッシュの前に飛び出したことは言わない。また"自分の命を大事にしない"と睨まれて、低い声音で怒られるのを分かってて言うほどバカではない。
「…そうですか」
ただ、その一言だけを呟いた。ただそれだけを。
「…ジェイドさん」
「なんです?」
しばしの沈黙の後、私から口を開いた。訊くのは怖いが一応確認のために聞いておきたい。
「ジェイドさんは知っていたんですよね?ルークが…『レプリカ』だって」
右目の見えない私に気を使って左に立つジェイドを見上げる。ジェイドは返事をしなければ私のほうも見ない。ただ前を見つめたまま。
「少なくても、デオ峠以前から気づいて…」
「知っていましたよ。完全に確信を持ったのは、バチカル廃工場でルークとアッシュが剣を交えたときです」
私の言葉を遮って、ジェイドは前を向いたまま話し始めた。疑問を持ち始めたのはタルタロスが襲撃された時?確信を持ち始めたのはコーラル城?とはさすがに聞けなかった。それを言ってしまえば勘のいいジェイドは私も知っていたことに気付いてしまう。
「右目は…光すら映さないのですか?」
それ以上何も訊かないでいると、今度はジェイドが口を開いた。