17話 堕ちて、失い…真実語る
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「右目が」
「赤く…なってますわね」
二人の言葉に思わず、えっ!?と声を上げる。起きてから鏡を見ていないから分からなかったけどアニスらによると左目は変わらず色素の薄い茶色で、見えない右目は赤茶色だと言う。前々から、魔術を使い始めてから右目だけ少し赤っぽい気がしたけど、今度ははっきりと赤だと分かるらしい。
「それより……ごめんなさい…いろいろ黙ってて」
頭を深く下げて謝る。目が赤かろうがなんだろうがそんなの私にはどうでもいい。許してもらおうなんて思わない。けど…みんなに隠し事をしていたのは確かだから。騙していたようなもの…ううん、現在進行形で騙しているんだけど。
「…僕のほうこそ、すみませんでした」
私の前に立ち胸の前で手を組んで目を伏せるイオン。そこで何故イオンが謝るのか分からなくて、不思議そうに彼を見る。
「真咲の言いつけを守らずにアニスの側を離れてしまいました。僕が離れな…」
「いいえ、イオン様のせいじゃないです!私がちゃんと話していれば、こんな事にならなかったんです!」
イオンの言葉を遮って私が割り込む。イオンがセフィロトを封印しているダアト式封咒を解いてしまうのは物語通りなんだし。私が保身なんて考えずに、たとえ信じてもらえなくても話していればアクゼリュスは…崩落しなかったかもしれない。物語なんて、考える必要はなかったんだ……私たちは確かにここで生きているのだから。
「でもそれは夢で見たことであって、知っていた訳じゃないんだろ?」
ガイに言葉に固まってしまう。そこまで話していたんだ。本当は全て知っている…でも、まだ全てを話す勇気はなかった。今は…私自身のことを話すことだけで精一杯なの。ごめんね…