3話 孤独と信用と
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「…分からないですか。あなたは分からない力を使ったのですか?」
知ってたら、さっさと説明してるよ!!……そんな事言えないけど。
「…本当に分からないんです。魔法みたいな力は私の世界にはありません」
「ですが、あなたは使って見せた」
はい、そうですね。即突っ込まれたよ。
「でも事実です」
下ろしていた視線をジェイドに向ける。無表情だから何を考えているかは伺えない。ごくりと生唾を飲み込む。
「魔物もいない、特別な力も無いのは事実なのに、口も手も勝手に動いたの」
「それを信じろと?」
意を決して話を続ければ、ティアが間髪入れずに言う。正論だ。ティアの言葉に反論することが出来なかった。どう言えば信じてもらえるのか、どう言えば上手く伝えられるのか…言葉が出ない。
「…僕は彼女を信じます」
しばらく沈黙があった後、誰かが言った。はっとして顔を上げて声のほうに振り向けば、声の主はイオンだった。イオンはゆっくりと私の方へ歩み寄る。アニスが名を呼んで止めるが、イオンは歩みを止めない。私の前でイオンは立ち止まり、杖を握る私の手の上に自身の手を重ねた。