15話 浮かび始めた不協和音
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「考え事をしながら歩いていては危ないですよ。前にも言ったでしょう」
「…すみません。私のことよりジェイドさんのほうこそ、大丈夫ですか?」
訊かないでおこうとは思ったけどあんな姿を見てしまったから心配でならなかった。画面上では見えない感情を押し殺しているジェイドに少しでも力になれないか、と。ううん、なりたい。何も知らないルークも辛いだろうが、その元凶はジェイドにもある…だから一人で背負って欲しくないよ。
「…あなたにまで心配かけましたか。もう、大丈夫ですよ」
嘘つき…苦笑を漏らすジェイドに声には出さず、口内で呟く。いつも本心は隠してしまうんだね…私もそうだけど。"大人"になればなるほど本心は心の奥底に隠してしまう。この先のことを考えながら後ろをとぼとぼ歩くルークに何度も振り返る。ルークにあんなことをさせてはいけない…ヴァンの思惑通りにさせてはいけないんだ。ならば――決めた。どうしても本当ことはみんなには言えない…信じてもらえるかも分からないし。ここで下手なことをして信用を失うわけにもいかない。だからイオンにはセフィロトに続く扉には行かせない。ルークとも行動を共にさせなければ、大丈夫なはずだ。
――もし、最悪な状態になったら、私が。
たった一言で
ばらばらになってしまった彼と仲間たち
そして、運命の地と
いざ行かん