15話 浮かび始めた不協和音
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「――っ!?」
両肩を掴まれ、勢いよく後ろに引かれたのは。後ろに引かれ後退すると入れ替えにガイが前に出る。ぽすっと何かに当たって、振り返ればそれはジェイドだった。どうやらジェイドが私の後ろに引っ張ったみたいだ。
「魔術で後方支援をしなさい」
肩から手を放して、槍を召喚しながら私の前に立つ。私は剣を腰の鞘に収め、杖を召喚する。
「真空破漸っ!!」
「瞬迅槍!!」
ガイとジェイドの同時攻撃をバックステップでかわし、そのまま詠唱に入るリグレット。
「光よ、ここに来たれ!エクレールラルム!」
リグレットの譜術が避け損なったガイとジェイドにヒットする。二人は「ぐっ」と声をあげて膝をつく。さすがは六神将なだけあってガイとジェイドの二人がかりでも的確なダメージを与えられない。
「――命を照らす光よ、ここに来たれ。ハートレスサークル」
リグレットが更なる追い討ちを掛ける前にティアがすぐに二人に回復を施す。私は二人がティアの譜術のよって回復したのを確認して杖を構える。
「気高き風よ 我が声を聞き 我が命に従え」
イメージは風。何よりも早く鋭いもの…私の言葉は紡がれて具象化する。元から私に備わっていたかのようにこの力は私に馴染み、扱いにも慣れた。
「我に仇なす者に、真空の刃を!!」
杖を地面に突けば杖の宝玉から現れた風の刃がリグレットの左肩を掠めた。その時に出来た隙をジェイドとガイは見逃さず再び同時に攻撃を繰り出せば、リグレットの肩にもう一つ二つの傷が増える。リグレットは血の流れ出る肩を押さえながら岩場に飛び移る。