15話 浮かび始めた不協和音
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「真咲」
名を呼ばれて振り向くと、ジェイドが私に隣に腰を下ろす。ケセドニア以来、しゃべっていないから何か緊張する。横に座るのはいいけど…沈黙が痛いですよ。
「…ルークと何を話していたのですか?」
少しの沈黙の後にジェイドが口を開いた。それより見てたんだ、私がルークのとこに行ったところ…気にするほどのことでもないと思うんだけど。
「別に、何も…ただ、水をちゃんと飲むんだよって渡しただけです」
緊張のせいか声が上ずる。顔もまともに見れなかった。だって怒ってるって分かってて、しかも話しかけづらい雰囲気をかもし出され続けてるとどうしていいのか分からないもん。
「あの…ごめんなさい。何度も、迷惑掛けてばかりで」
沈黙が怖くて下を俯いたまま謝罪をする。何回、同じことを謝ったことか。それでも勝手をしてしまう私の傍にいてくれる…私は私の自己満足という願いのために行動しているのに。まだ何も変えられてはいないけど。一人そんな事を考えていると手に温もりを感じた。
「あなたの"大丈夫"はもう信用しないことにしました」
温もりの正体はジェイドで、膝に置いていた私の手に重ねるように彼は手を置いた。その行為にびっくりして彼のほうを見れば、彼は私を見下ろし見つめていた。
「辛いなら、何かあるのなら言ってください。心配になります」
手をぎゅうっと握り締められる。この人は本当に私を心配してくれてるんだ…先日も私のこと心配だと言ってくれた。そんなジェイドに申し訳なさと嬉しさが湧き起こる。