15話 浮かび始めた不協和音
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焦るあなたと私
みんなと行き違うあなた
騙していることに罪悪感を持つ私
それでも、前に進むんだ
カイツール軍港から北東に進んだ場所にあるデオ峠…ここを越えればアクゼリュスだ。船に乗っている間、考えていたことがあった。それはアクゼリュスの崩落をどうするか、だ。まだ悩んでいた…崩落の阻止かさせるか――崩落を選んでしまえば多くの、数千という命が失われてしまうなのに…決めれないなんて私はどうかしているのだろうか。物語は進んでいるというのに………
「ちぇっ、師匠に追いつけなさそうだな。砂漠で寄り道なんかしなけりゃよかった」
先頭を歩くルークがふて腐れたようにぼそりと言う。その言葉にアニスがいち早く反応してルークを睨み付けた。他のメンバーもその言葉に驚いてルークのほうを見る。
「寄り道ってどういう意味!…ですかっ」
勢いのまま怒鳴ろうとしたが、相手がルークだということに気づいて言い直すアニス。イオンの捜索を"寄り道"と称されたのだ、導師守護役のアニスが怒らないはずもない。仲間を助けることを寄り道と言ってしまうところが今のルークなんだけど…それにしても間近で聞くと画面の前で聞く以上に憤りを感じる。
「寄り道は寄り道だろ。もうイオンがいなくても、親善大使の俺がいれば戦争は起きねーだろうし」
片手を腰に当てて、さも当たり前のように言うルーク。その言葉にアニスの他の仲間の顔色も変わり、空気も悪くなった。きっと、ルークは自分が言った言葉の意味なんて考えていない。どれだけ酷いことを言っているのかを。