14話 揺らぐ心
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「…んっ…」
眩しい。朝?んっ?朝?体を起こしてみれば日が昇り始めたのか、部屋は明るかった。辺りを見回すと隣のベッドでティアが眠っていた。時計を見れば針はまだ5時前を指している。何か夢を見たような?夢…?ああ、あのまま寝ちゃったんだ頭を掻きながら立ち上がる。不思議と体に痛みはなかった。どうやら、ティアかナタリアが回復してくれたみたいだ。ふと自分が汗臭いことを気づいて、シャワーを浴びる。
「…ちょっとだけなら」
ティアを起こさないように小声で呟き、軍服に着替えて部屋を後にした…腰には一応、剣を下げて。宿屋から出て、砂漠側の出口のほうに歩き出す。街から離れなければ平気だろう。街はまだ早朝のせいか人はほとんどいない。
「よしっ!」
誰もいないことを確認して腰の剣を抜く。少しでも剣が使えるようになればこの先、接近戦になっても魔術無しで対応出来るはずだ。シンクのときのように何も出来ずに、一方的にやられるようなことはしたくない。むしろ両方を上手く使い分ければ、後衛だけではなくて誰かが詠唱しているときフォローに入れる。
――みんなに迷惑ばかりかけちゃうから…少しでも。
剣など使ったことのない私は見よう見まねで剣を振る。今まで見てきたルークやガイの動きを真似るように。適当に振り続けていると、そこにちょうど一体の魔物が現れ、瞬時に杖を召喚しようかと思ったが、剣でどこまでやれるか試してみたくなった。