14話 揺らぐ心
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「この先も真咲の居場所を与えてあげたのでしょう。この世界で普通に暮らすこともできますが、軍人として生と死の間にいることでその罪に向き合えるように…真咲は優しい方ですから」
「…まぁ、それだけではありませんが。それも理由の一つです」
ジェイドは眼鏡を抑えて答える。そんなジェイドにイオンは微笑む。アニスとガイは視線を合わせ、はぁ~と息を吐き、ティアとナタリアも顔を合わせ小さく微笑む。
「(このことは彼女には言ってはいないですがね)」
ジェイドも眼鏡を抑えるために置いた手の下で口角を上げた。言えば当然、真咲は気にしてしまうだろう。それでも元の世界に戻る手段を手に入れても帰らない…でも軍に居場所を求めない。自分でも実際何故、真咲にそこまでしているのか分からない。異世界の女性だから…それだけか?他人の興味を示さないのは昔も今も変わらないのに…なのに彼女はほっとけなかった。
「後はティアたちの任せましょう。イオン様も、もうお休みください」
イオンを休むように促し、ガイもルークに休むように言う。「女性陣に真咲を任せて、我々は部屋に戻りましょう」とジェイドが言えば、そうだなと各々立ち上がった。
――これからは真咲の『大丈夫』は信用しないと、いうことにしました。些細な変化も見逃さないように…と。
部屋を出る前に振り返り、眠る真咲を見る。まだ青い顔で眠る年齢相応には見えない女性…全てを自身の内に秘めて、一人で抱える。内心で真咲の今後の状態の確認を怠らないことをジェイドは心に誓う。