14話 揺らぐ心
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「…大佐!」
ティアが声をあげた。その焦ったような声にジェイドとガイは顔を合わせてベッドに近寄る。ベッドで眠る真咲は軍服とインナーは脱がされていて、タンクトップとショートパンツだけを身に纏っていた。
「これは…」
タンクトップはウエストの辺りまで捲られていて、その捲られた部分を見れば腹部に大きな痣と腕にも小さな痣がいくつかあった。
「シンクにやられたときのか…」
「でもでも、意識をなくしちゃうほどぉ?」
ガイが後方で腕を組んで表情を歪めると、イオンの隣に立つ疑問に満ちた表情でアニスが皆に振り返る。
「たぶん、疲労が溜まっているのでしょう。砂漠を歩いて、遺跡の中で数時間、魔術を発動させっぱなしでしたからね。その後に六神将と戦闘、再び砂漠を歩いてます。一番体力のない真咲が一番疲労しているのでしょう」
ジェイドの言葉に全員が黙った。もう少し気を遣えばよかったのだ、と。真咲は自分のことになると、周りを気にして自分のことに関しては我慢してしまうことは今に始まったことではない。
「…そうだったな」
「――命を照らす光よ、ここに来たれ。ハートレスサークル――」
ガイが目を細め苦々しく頷き、ティアは杖を真咲の前に掲げ回復の譜術を施す。真咲の下に譜陣が現れ、徐々に彼女の傷を癒していく。譜陣が消える頃には真咲の体中にあった痣は消えていた。
「…ジェイド、聞きたい事がある」
黙ってその様子を見ていた中、口を開いたのはガイだった。なんですか?とジェイドがガイのほうに振り返る。