14話 揺らぐ心
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「――かはっ!…げほ、げほっ」
「まだだよ」
倒れこむ私にシンクは譜術を放った。や、やばいっ!そう咄嗟に感じて横に転がる。
「…くっ、ううっ!!」
なんとか避けたと思ったが、余波か何かあったのか体中に痛みを感じた。こうも立て続けに攻撃をされるれると集中できなくて魔術は使えない。
「真咲っ!弧月閃!」
更に攻撃を加えようとするシンクと私の間にガイが割り込んできた。ガイはそのままシンクに斬りつける。
「大丈夫か!?」
ガイが視線だけこちらに向ける。近くに落ちていた杖を拾って、何とか立ち上がる。
「…だ、だい、じょうぶ」
口の中が鉄の味がする。ガイが来てくれなかったら、殺られてたかも。
「回復しますわ」
ナタリアも側に駆け寄って来てくれて、回復を施してくれる。けど、やっぱりあまり効かなくて腹部はまだズキズキと痛む。顔に土をつけている以外は外見上では怪我は見当たらないから、ナタリアはそれには気づかない。
「ありがと」
まだ腹は痛いし、体に痺れは残るけど、やられっぱなしなのは性には合わない。ガイが前線で斬り込み、ナタリアがそれを援護するように矢を放つ。ちらりと、ルークたちのほうを見れば、向こうも苦戦をしているようだ。四対一なのに遅れをとらない、さすがは六神将。
「紅蓮の業火よ、我が声を聞き、我が命に答えよ!」
杖を水平に構え言葉を紡ぐ。イメージは赤…炎…頭の中で創造する。
「我が敵に断罪の裁きを!!」
構えた杖で地を叩く。杖の宝玉から炎が飛び出し、まるで鞭のようにしなやかに動き、シンクに向かって飛んでいく。