14話 揺らぐ心
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「シンク!ラルゴ!イオン様を返して!」
「そうはいかない。奴にはまだ働いてもらう」
「なら、力ずくでも…」
アニスが前に出て訴えるように叫ぶがシンクは首を横に振った。ルークは剣を抜いて構え、シンクを睨んだ。向こうもその気のようで構える。
「六神将『黒獅子ラルゴ』!いざ、尋常に勝負!」
「同じく『烈風のシンク』…本気で行くよ」
ラルゴが鎌を構えながら走り出す。シンクはその後ろにいるせいか、姿が見えない。みんなは武器を構え、各々に散らばりそのまま戦闘に入った。
「――っ!!」
私の目の前に現れたのはシンクで、いきなりを掌底を当ててきた。杖を構えていたおかげでなんとか体へのヒットは免れた。
「アンタ、いつ死ぬの?」
「―なっ!?」
小声でシンクが発した言葉に目を見開いた。仮面でちゃんとした表情は窺えないが、シンクは口元に笑みを浮かべながら攻撃の手を休めない。けして致命傷にならない攻撃を。
「アンタ、体に音素がほどんどないんだろ?」
その言葉に動揺してしまうが、シンクが知っていてもおかしくはない…ディストが私に検査結果を渡したのだ。六神将が知っていてもおかしくない。執拗に攻撃を繰り出し、言葉でも心理攻撃をしてくる。
「それでいつ死ぬの?いつ消えるの?」
「…長生きはする気はないよっ!」
と、杖を左手に持ち替え、右手で剣を抜いてそのままシンクに斬りつける。
「おっと」
付け焼刃の剣術はバックステップでいとも簡単にかわされてし、笑みを絶やさないまま私に回し蹴りを入れた。
「―ぐぅっ!!」
腹を思い切り蹴られ後ろに吹っ飛ぶ。身体能力でシンクに敵うわけがない。