14話 揺らぐ心
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「大佐は何か知っているのですか?」
「さぁ?」
一人驚いた様子を見せないジェイドにティアが声を問うが、彼は肩を竦める。私が話さないことを彼が話さないだろう、たぶん。
「先を急ぎますよ」
何か声を掛けようとしたガイの脇をすり抜け、私の隣を歩く。私もジェイドも口を噤んだため、誰もそれ以上は聞いては来なかった。しばらく歩くと一面砂漠が広がっていた。初めてがまた増えた。一応、日本にも砂漠はあるけど行ったことないし、きっと比べ物にはならないだろう。
「暑い~」
そんな中、誰も言わないようにしてたこの言葉を真っ先に発したのはルークだった。いいじゃん、ルークはへそ出しで。と思ってしまうのに。
「我慢なさい。真咲やジェイドなんて軍服を着てますのよ!」
「っせーな。暑いもんは暑いんだよ!!」
ナタリアが私とジェイドを指差しながら言えば、ルークは怒鳴り声で返す。うん、暑いものは暑いよね。それには同感だ。
「…ルーク、我慢しろ。もう少しでオアシスに着く、それまでの辛抱だ」
ガイの言葉に「ちっ」と舌打ちをして歩き出すルーク。ヴァンに早く追いつきたいというのとアッシュの件でだいぶイライラしているみたいだ。
「真咲は大丈夫なの?」
私に声を掛けたのはアニス。黒のインナーだけでも暑そうなのにと、心配してくれる。ここまで暑いと服一枚とか色とかもう関係ない気がしてきたし。
「暑いけど、我慢するよ。服を脱ぐわけにはいかないし」
服を一枚脱いだところで変わらないし、肌を出すほうが危ない。砂漠の直射日光は暑いより痛いらしいし。