14話 揺らぐ心
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「話?何でしょう」
「うん、単刀直入に言うと、私ね…この世界の人間じゃないんだ」
「「真咲?」」
私の告白に前を歩く、ガイとティアが立ち止って振り返る。いきなり何を言ってるんだ!?、それは!と、声を揃えて。そんな彼らに私は微笑んで返す。まぁ今まで他の人物には隠してきてたのにナタリアには教えるってのは驚くよね。
「な、何を言ってますの?」
ナタリアもナタリアで動揺を隠せないようだ。何をいきなり言ってるのだと怪訝な表情を浮かべて、一歩分、私から離れる。まぁ、そうだろう。でもね――
「うん、いきなりこんな事言われても驚くだけだとと思うけど本当なんだ。実はね――」
今まであったことを話す。チーグルの森に私が現れたことに、そこで手に入れて"魔術"のこととか…多少の補足はティアがしてくれた。全てを話し終えたあと、ナタリアは自分自身を抱くように腕を組んで考え込んでしまった。
「…大変でしたのね。早く、元の世界に戻れるとよろしいですわね」
そのナタリアの一言に私とジェイド以外の全員が言葉と失ったように息を飲んだ。ジェイドは顔を隠すように眼鏡に手を置く。元の世界か…普通はそうだよね。
「…う~ん、元の世界に戻るつもりはないよ」
暗い場の雰囲気が嫌で少しおどけた感じで言う。これに関してはもう数ヶ月前…初めて人を殺したときから決めていたこと。このことはまだジェイドにしか話してない。
「本気なのか!?」
真っ先に声をあげたのはガイ。今にも詰め寄られるんじゃないかという勢いで。詰め寄って来ても悲鳴を上げるのは彼のほうだけど。
「うん」
短く返事だけをして、私は歩き出す。理由は言いたくはなかった。自分の口からは…言いたくないな。