13話 再開のガラス玉
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「…平気だよ」
「真咲~。無茶しすぎぃ~」
トクナガを背負い直しながらアニスも近寄ってきた。
「ん~、あれしか思いつかなくって」
頭に手を置いて言えば、アニスが腰に手を当てる。私が狙われてるなら私が引きつけるのが1番いいかなって思ったし。
「てか、ガイに向かって走ればよかったじゃん」
「俺かよ!?」
「その手があったか!!」
その言葉にガイが突っ込み、私はポンと手を打つ。
「真咲まで…まぁ、キミが怪我するよりはいいけど」
「漫才もほどほどにして、行きますよ」
ジェイドは私たちのやり取りを漫才と称して先にスタスタと進んでいく。ティアはティアで溜息を吐いていた。廃工場を出れば、外は雨が降っていた。かなりの大雨の中、前方にタルタロスが停泊していて、ちょうど昇降口付近に人影が数人の見えた。複数のオラクル兵がイオンを囲い、その側にアッシュがいる。雨のせいか、アッシュの前髪は下りていた…その姿は……
「イオンを返せー!!」
イオンの姿を確認してルークは腰の剣を抜き突進する。ルークの声にアッシュが気がついてこちらに振り向く。
「お前かっ!」
アッシュも剣を抜いてルークに斬りかかる。ルークとアッシュ。何度か剣を交え、剣がぶつけ睨み合う…その時、ルークの顔色が変わった。信じられないと、呆然とした表情をしている。前髪の下りた、アッシュはルークとそっくりな顔をしていた。ちらりと他の仲間を見れば、みんなルークと同じ表情をしている、ジェイド以外は。ジェイドは確信した?彼の正体を。
「…ルーク、アッシュ」
誰にも聞こえない声で呟く。それは切なくて儚い思いを秘めての呟き。