12話 行き着く先は…
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「はぁ」
私達は城を直ぐ右手に建つルークの家に来ている。実の息子が戻ってきても、喜びの声も掛けない父親はセシル将軍と城に登城してしまった。今、ルークとティアは彼の母親に会いに行っている。イオンとアニスは楽しく談笑していて、ガイとジェイドも何やら話をしているが私は一人柱に寄りかかっていた。
「ルーク!」
ルークとティアが戻ってきてすぐにやってきたのは、金色の肩ほどまでの髪に、水色のドレスを身に纏った少女だった。手を腰に当てて、ルークの前に詰め寄る。
「げっ」
「まぁ、何ですの、その態度は!わたくしがどんなに心配したか!」
金髪の少女―ナタリアの顔を見て呻くルークをナタリアは睨みつけた。ルークは面倒なのに見つかったと、顔を逸らせる。
「いや、まあ、ナタリア様。ルーク様は照れているんですよ」
「ガイ!あなたもあなたですわ。ルークを探しに行く前にわたくしのところへ寄るように申し伝えてあったでしょう!?」
今度はフォローに入ったガイに責め詰め寄るナタリア。ガイは一目散に逃げ出す。
「お、俺みたいな使用人が城に行けるわけがないでしょう!」
怯えた表情のまま声を裏返しながら、正論をいうガイ。
「なぜ、逃げるのです!」
「ご存知でしょう!」
詰め寄られるたびに後ろに下がって、とうとう柱の影に隠れてしまう。見てるのは楽しいのだが、そろそろ哀れになってしまう。
「わたくしがルークと結婚したら、お前はわたくしの使用人になるのですよ!?少しは慣れなさい」
「無理です!」
ナタリアが溜息をつきながら言えば、ガイは即答する。そりゃあ、ムリだよね…今は。