12話 行き着く先は…
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「ローレライ教団、導師イオンです。マルクト帝国皇帝ピオニー九世陛下に請われ、親書をお持ちしました。国王、インゴベルト六世陛下にお取次ぎ願いますか?」
「無論です。皆様のことは、このセシル将軍が責任を持って城にお連れします」
「セシル少将であります。よろしくお願いします」
イオンが真っ直ぐに見据えて言うと、ゴールドバーグは頷き、セシル将軍は会釈をして名乗る。セシル将軍が名乗るとガイの顔色が変わった。私は知ってるから、何となく切ない気分になる。
「どうかしましたか?」
ガイの視線に気がついたセシル将軍が首を傾げて訊いた。
「い、いえ…その、私はガイといいます。ルーク様の使用人です」
どもりながらも、きちんと自己紹介をするガイ。動揺が目に見えてるけど、ルークの使用人と名乗ればそれ以上は特に聞かれずにいた。
「ローレライ教団、神託の盾騎士団、情報部第一小隊所属、ティア・グランツ響長であります」
「ローレライ教団、神託の盾騎士団、導師守護役所属、アニス・タトリン奏長です」
ガイに続いてティアとアニスも前に出て、自己紹介をする。いつ聞いても長いなぁとは思ってしまうが。そんなことを考えてるとぽんっと、背中を叩かれた。
「マルクト帝国、第三師団師団長、ジェイド・カーティス大佐です。陛下の名代としてまいりました」
叩いたのはジェイドで、あなたもですよってことだよね。ジェイドが名乗ると同時にゴールドバーグとセシル将軍の顔色が変わった。同時にジェイドを見る。
「き、貴公があの、ジェイド・カーティス…」
セシル将軍の顔色が悪くなった。ジェイドはいつも通りの笑みを浮かべている。そのせいで私は名を名乗るタイミングを失っていた。ジェイドはそれを分かっていてなのか、セシル将軍に皮肉じみたことを言っている。当然馬鹿にされていると分かっているセシル将軍。でも、怒りを面には出せず、ただ我慢していた。
「そちらは?」
話を切り替えるように私を見る、ゴールドバーグ。