11話 真実と秘密
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「黙らっしゃい!そんな二つ名、認めるかぁ!薔薇だ!薔薇ぁっ!」
空中でどうやってやっているのかは分からないが、ディストは必死に訂正しながら地団太を踏む。
「なんだよ、知り合いなのか?」
「私は同じ神託の盾騎士団だから…でも、大佐は?」
ルークが訊くとアニスは頷き、そしてジェイドを見上げる。ジェイドは肩を竦めながら、さぁと言う。
「そこの陰険ジェイドは、この天才ディスト様にかつての友!」
「どこのジェイドですか、そんな物好きは?」
「なんですって!!」
漫才のようなやり取りをするジェイドとディスト。いいように遊ばれていることに気づかずに…哀れだ。
「ほらほら、怒るとまた鼻水が出ますよ?」
「キィー!出ませんよっ!」
あーあ、もう。と呆れてしまう。ジェイドは実に楽しそうだし、ディストは器用にまた地団太を踏んでるし。
「…あほらし」
「こういうのを置いてきぼりって言うんだな」
「でも、見方によっては漫才に見えて楽しいよ?」
後ろでルークとガイがしゃがみ込んだのを見て私もその輪に入る。ティアは片手を頭に置き溜息をついている。ようやく漫才(?)が終わったらしく、ディストは私を見た。
「ま、いいでしょう…真咲、でしたか?」
「――はい?」
いきなり名を呼ばれ、なんだろうと眉根を寄せた。すると、ディストは懐から(あんな薄着だが)封筒を取り出し、マジックハンドのような譜業機械でそれを私に差し出した。私は怪訝な表情のまま、それを受け取る。