11話 真実と秘密
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「仕方ないわ、これから知ればいいのよ」
「なんかティアってば、突然ルーク様に優しくなったような…」
ティアがまるで庇うように言うと、アニスがじーっと見る。そんなアニスにティアはそんなことはないと、否定する。そのまま、説明を続けると、不自然に話をそらせたとガイがぽつりと言えば、ティアは黙ってて!と怒る。私も思わず、くすくすと笑ってしまう。ティアに睨まれたけど。
「それから、同位体ってのは音素同位体、音素振動数がまったく同じことを言うの」
人工的に作らないと存在はしないと、言うティアの言葉が頭に残る。視線だけ、ルークに向けてしまう。
「まぁ、同位体がそこらに存在していたら、あちらこちらで超振動が起きていい迷惑ですよ」
ジェイドが言うと視線を向けていたルークがわずかに唇を噛んだのが見えた。たぶん、ケセドニアに着く前にヴァンに言われたことを思い出してるんだろう。
「大佐、昔研究されていたていう、フォミクリーって技術なら、同位体を作れるんですよね?」
自分のことではないのに、アニスの言葉にドキッとしてしまう。話を知っているのに知らない振りは疲れる…気をつけないと、いつ勘の鋭いジェイドに気づかれるか分からないし。
「聞いて事があるな、複写機みたいなものだろ?」
「あれは模造品を作る技術です。見た目はそっくりでも、音素振動数は変ってしまいます――同位体はできません」
でも、気づいたはずだよね?彼らの関係に…ガイの言葉に顔を隠すように眼鏡に手を置きながら答えるジェイドから私は視線を逸らせた。やっぱりわかんねーと怒鳴るルーク。キミのことだよ?となんて、言えないね。その時…バンっ!!ノックなしにいきなり部屋に飛び込んできたのは、鎧をまとったキムラスカ兵だった。かなり、慌ててるようだった。