11話 真実と秘密
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「これを」
マルクト領事館に着くと、話が通っているのか近くの部屋に通された。マルクト兵から何かを受け取ると、それを私に渡した。何かと思いながら、それを広げるとジェイドが着ているのと同じような蒼い軍服だった。他に黒いインナーと(何故か)ショートパンツに軍服より淡い蒼のニーハイソックスに紺色っぽいショートブーツと灰色のロンググローブだった。あと、刀身が脇差くらいの長さの小剣もあった。私、剣なんて持ったことことないのに。
「……一体、これは」
「カイツールで陛下に鳩を飛ばして用意していただきました。あの方はこういうことには労力を厭わないのですぐに――」
「いやいやいや、そういうことではなくて!」
私が呆気に取られていると、ジェイドが説明をする。気になったのはそこではなかった。いや、気にはなったけど。
「どう見ても私のサイズですけど、何で軍服なんですか?」
服を用意してくれたのはいい。ピオニー陛下が人に服をあげるのが好きなのは知っている。でも、なぜに軍服さ?
「これから私達はバチカルに向かいます」
「それは分かります」
「あなたはヴァン謡将に私の部下だと名乗りました」
にっこりと微笑んだまま言うジェイド。ちょっと待て…
「でも、そう名乗れって言ったのはジェイドさんですよ!?」
思わず声をあげる。要はバチカルに着いた際もそう名乗れってことだけど。本当は違うのに。
「ええ。ですから、ちゃんと陛下に許可を取りましたよ。あなたを私の部下を名乗れるように」
「つまりは――」
「はい、あなたは正式にマルクトの軍人です」
わー、後尾にハートマークが見えるよ。すごく楽しそうに言ってるもん。