10話 変わりだした物語
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「キムラスカ兵を殺し、船を破壊した。その罪、陛下や軍部にどう説明するつもりですか?」
ガイがそう言うと、イオンが表情を硬くした。このままここで何も沙汰を下さないというわけにはいかないと言うように。
「…教団でしかるべき手順を踏んだあと処罰し、報告書を提出します」
それが規律ですと、導師として威厳のある声で言う。身内の処分に納得できないと言われてもイオンは引かなかった。
「イオン様、カイツールの司令官、アルマンダイン伯爵より兵と馬車を借りました。整備隊長もこちらで連れ帰ります。イオン様はどうされますか?私としてはご同行を願いたいが」
ヴァンの言葉をイオンは断った。ここに、興味がある者もいるからと。ルークがダダをこねると思ったけど、何も言わなかった。ヴァンはアリエッタを連れて去っていった。呼吸が苦しい。何故だか分からないけど、またヴァンが怖いと思った。何かされたわけでもないのに……その時、からんっ私は杖を落とし、地に膝をついた。足に力が入らないと同時に腹部の痛みが増したからだ。
「大丈夫か?」
ルークが傍に寄ってくる。返事ができず、両手も地につける。苦しいのと痛いが同時に襲ってきて、かなり辛かった。情けない…結局、足手まといになっている。杖を手にし、力の入らない足で立ち上がろうとした。
「…ティア、お願いします。傷口が開いたようです」
が、ジェイドに肩を押されて地に腰を下ろす。ティアが私に杖をかざし、回復を施してくれる。きっと、私が一番怪我ばかりしてるんだろうなぁ、と温かい光を受けながら考えていた。