10話 変わりだした物語
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「…真咲、ごめん、です」
すれ違い様にアリエッタが私に言った。私はバッと振り返ったが、すでにアリエッタの姿はなかった。
「真咲?」
側にいたティアが声を掛けてくる。アリエッタが私の脇を取りぬけていったから何かされたのかと思ったのかもしれない。
「根暗ったに何かされたの?」
アニスが私の傍に駆け寄ってきた。ティア同様にアニスもそう思ったのかもしれない。まぁ、さっき連れ去らわれたんだけど。
「…ううん、何でもない」
私は軽く首を振る。連れて行かれたルークを助けるために私たちは元来た道を戻る。今頃ルークは―――
先ほど私が助けてもらった部屋に戻れば、そこにはもうディストの姿はなく、シンクがルークの傍にいた。やはりすでに、ルークとアッシュの同調フォンスロットを開いた後だった。
「ルーク!」
ガイが剣を抜いて、シンクへと駆け出す。シンクに向かって剣を払えば、シンクは軽快な動きでかわす。が、シンクの服の一部をガイの剣が切り裂いていて、その部分から何か円盤のような物が落ちた。
「しまった!」
シンクは声をあげて、落とした円盤を拾おうと駆け出す。ガイが再びシンクに向かって剣を振り下ろすが、身の軽いシンクはそれを体術を使って防ぐ。何度か攻防を繰り広げていると、とうとうガイの剣先がシンクの仮面を弾き、カランっと仮面が地面に落ちた。
「お前……?」
ガイの声に慌ててシンクは顔を手で隠して、ガイに一蹴を入れる。その蹴りにガイは後ろに下がり、その隙にシンクは仮面を拾って、顔につけた。
「待てっ」
背を見せたシンクを追おうとするが、シンクは並大抵ではない跳躍で高い位置に跳び、こちらを振り返る。